現象学に根ざした方法に基づく、まさに独自の社会学だが、フッサールの影響下にあるということでは、フィーアカント、知識社会学や哲学的人間学などで知られるシェラー、「視界の相互性」について論じたリットなどの業績がまず注目される。
こうした人々の業績を現象学と社会学の名のもとに考察することもできるが、今日、現象学的社会学という場合には、フッサールとウェーバーの2人からとくに大きな影響を受けたシュッツの業績が注目されている。
シュッツはベルクソン、ジェームズ、サムナー、クーリー、タマスなど多くの人々からも影響を受けている。
フッサールのアプローチと方法は「事象そのものへ」ということばによく表れている。
フッサールの後期思想に入る生活世界論、シュッツの多元的現実論などが現象学的社会学のモチーフと方法としてとくに注目される。
シュッツの流れにたつバーガーやルックマンの仕事、さらにシュッツの影響を受けてもいるガーフィンケルのエスノメソドロジーethnomethodologyなどを現象学的社会学の場面と文脈において理解することもできる。